こんにちは。

さかいゆみこです。

今日は音程について書きます。

「音程」
と聞くとまずイメージすることが

【音の高さ】

ですが
厳密な意味は

【二つの音と音の幅、距離のこと】

を言います。
こう聞くとピンとこない人がほとんどなので
「音の高さ」
と言う解釈でほとんどの場合はいいと思います。

音高や音大に行く人はちゃんとした意味で覚えてると思いますが^^

ヴァイオリンを弾くときの難しさのひとつは
やはり音程です。
『やはり』と言うのは一番わかりやすいことだからかもしれません。
ボウイングやシフトよりも目に見えて?耳にダイレクトに入るからか
わかりやすいですよね。
正確に音程を取るのに苦労しない人はいないくらい
難しさを感じる人が多い項目ですね。

私がフォーム、フォームとうるさく言うのはこのためです。
最初にフォームを整えれると後がほんとに楽になりますよ。
無駄な苦労が減ります。
と言いつつ、昔は「フォームで音程を取る」とそこまで思ってはいなかったのですが
むしろ、耳で音程を聞くし、「耳で音程は取る」と思っていました。
もちろん適切なフォームあっての演奏とは思っていましたが
音程に関しては「耳が第1」と思っていたのです。

ところがある先生から
「音程はフォームでとる」
とお話しを聞いたときにすごい腑に落ちる感覚があったのです。
この視点に目に鱗でした。
日本音楽コンクールや全日本学生音楽コンクールなど
数々のコンクールで審査員されてきた先生なのでたくさんの演奏者を見てらっしゃいますし
先生ご自身の経験からも、そこに確信を持ってらっしゃると思います。

やはり耳で音程を取ってると
結局その場凌ぎになって安定しないケースが多いのです。

確かに今までの自分の経験を考えても
実際は『フォームから音程を取る』作業をしてたようにも思います。

このフォームを盤石にするために
セヴシックop.9です。
op.1-1、op.8がある程度進んでからがいいですね。
重音でフォームが綺麗に作れます。

まずフォームを整えて音程を取る
その次に来るのが耳(聴く力)です。

こういった視点を持つ先生は多分、多くはないですが
私が学もなく勝手に言ってることではありませんので笑
やはり日本ではまだまだ輸入されてる文化だなと感じることが多いです。

あと難しさのひとつに
弦楽器は純正律で音程を取ることが挙げられます。

ピアノはほとんどの場合、平均律で演奏します。

平均律?純正律?
とほとんどの人がなると思いますが
これも簡単に説明すると
例えば
ト長調とホ長調ではファの♯の音程の取り方が異なります。
ピアノで弾くと同じファの♯でも弦楽器だと全然違います。
あとピアノと弾くときと弦楽器だけで弾くときでも変わります。
これが純正律につながります。

かなり簡単な説明ですが…

ここで必要になってくるのが相対音感です。
最初に書いた音と音の幅を聴く力です。
ピアノの場合はタッチやペダルで多少音程を変える奏法もあるみたいですが
基本的に平均律なので絶対音感があれば十分です。
しかし、弦楽器はそうもいきません。

ピアノの場合も弦楽器と演奏する場合は
相対音感もやはりある方がベター、望ましいです。
同じ音程感を共有したいですから。

あと、補足になりますが
意外に思う人が多いのが
ボウイングによって出てくる音程も変わるので
やはりまず、ボウイングを安定させることです。
チューニングもボウイングあってのことです。
チューニングの際、開放弦の音程が安定しない時は
ボウイングに原因があります。
力が入りすぎていないか、圧は適切か、ボウスピードは適切か
まず開放弦を弾き始めたときに音が安定してるかどうか
聴けるかどうか。
意外とこのチューニングも簡単ではないですよね。

レッスンでもチューニングの練習もレッスンでしますが
右手はボウイング
左手はペグやアジャスターの操作
最初は思ってる以上に難しいので
本人がチューニングするまで
タイミングはかなり考えます。

音程も意外と奥が深いのです。