合奏で育つたくさんの能力
こんにちは。
さかいゆみこです。
発表会ではソロの演奏に加えて合奏も毎回行います。
せっかく舞台に出るのでたくさん弾けた方がいいというのもありますが
ソロにはない能力もついてくるからです。
基本的にはソロを1曲とアンサンブル合奏を2曲
計3曲は演奏することになります。
人によっては3曲が簡単な人もいたり
大変に感じる事もあるので
個々のレベルに合わせて弾けるようにプログラムします。
いろいろな能力がついてきた人や頑張ってみたい人は
場合によっては合奏を3曲弾く場合もありますね。
いろいろな進度の生徒さんがいるので
子供たちの場合は簡単に弾ける合奏曲か少し難しい合奏曲を選んで
あとは全員で弾く曲を演奏しますよ。
上級者向けにはソリストとミニオーケストラの経験にもなる
合奏協奏曲をすることもあります。
一人でバイオリンを弾くことも楽しいですが
たくさんの人で弾くと一人の時にはないハーモニーが感じられたり
新しい世界が広がります。
簡単に弾ける曲はみんなで弾いてるだけでも楽しいですが
慣れてきた人はステップアップしてメロディではないパートを弾いてみたりして
メロディを聴きながら自分のパートも弾くということをしてみます。
もう少し難しくなると今度は曲も長くなったり
リズムも複雑になってきたり難易度が上がるので考えることも増えるのですが
楽譜に書いてあることをするだけではなく
別のパートの音も聞いて、全体の音楽の流れも考えて演奏します。
さらに、いつもいつも同じように自分が演奏できるわけでもないので
仮に、間違えてしまった時のとっさの対処の仕方も瞬時に考えれるように練習します。
これはソロの演奏時も同じなのですが
いつもいつも杓子定規に物事が起こるわけでもないですよね。
誰だって間違うこともあって、想定外のことも起こるわけです。
そういった時にいかに冷静に速やかに対処するか
合奏で練習することで普段の行動も変わってきます。
合奏はバイオリンを弾きながら周りのことにも気を配り
脳内でいくつもの動作が同時進行で処理され
高度な技術が身につくのですが
まだまだそれが難しい段階の子達には合唱でも練習できます。
合奏同様みんなで同じパート歌うだけでも楽しいのですが
みんなが知ってる歌を簡単にパート分けをして
他のパートも聞きながら歌うことで脳の使い方も変わってきますね。
合唱である程度耳を慣れさせれると
バイオリンで合奏した時も他のパートが聴きやすくなることに繋がります。
何も考えずしてる子もいるかとは思いますが
合奏や合唱は実は脳内でいろんなことが起こっています。
そういった経験を子供の頃から積んでいると
大きくなった時にやってるとやってないでは感覚的な大きな違いもありますね。
本人としては知らず知らずのうちにたくさんの能力が育っています。
そういう意味でもバイオリン教育は深いなぁと思います。
私には子供の頃にそういった経験がなかったので
子供の頃からアンサンブルを経験してる人たちとご一緒すると
よりその洗練された感覚の違いは感じます。
子供の頃からそういった経験をしてるのとしてないのでは
脳の作り自体も変わってくるのだとも感じています。
私が20年前に音大に入った頃は
そもそもソロの実技試験を合格しただけで入学し
合奏もオーケストラもほぼ経験なしの状態でした。
子供の頃から音楽をしている人たちとは明らかに差があり
合奏やオケの授業をこなすだけでもかなり大変でした。
20年経って流石に今はそれなりに能力はついてると思いますが^^;
アマチュアで音楽をされてる知人もたくさんいますが
やはり特別な感覚はみなさん持っていますね。
なので生徒さんたちにはソロだけでなく
アンサンブルやオーケストラもどんどん経験していってほしいと思います。
レッスンや発表会では楽しむことを大切に。 お子様は情操教育のためになるよう、レッスンや発表会等を通して「マナー力」「集中力」「記憶力」「考察力」「洞察力」に繋がるように考えています。お稽古を続けることにより、これらは少しずつ身についていき、必ず受験や就職などに活かせます。